会社に行こうとすると体が動かない、上司に連絡することすらできない──。
適応障害で働き続けることが難しくなっても、「辞めたい」と伝えるのは大きなハードルです。
私自身も、適応障害で退職を伝えられずに苦しんだ経験があります。そんなとき、選択肢のひとつとなるのが退職代行サービスです。
退職代行を利用すれば、会社に直接伝えなくても退職の手続きが進みます。ただし「本当に使って大丈夫?」「トラブルはないの?」と不安に思う方も多いでしょう。
この記事では、適応障害で退職を考える方に向けて、退職代行の仕組みやメリット・デメリット、安心して利用するためのポイントを解説します。
適応障害で「会社を辞めたい」と思うとき
適応障害で会社に行くことがつらくなると、「辞めたい」と思っても伝えられないことがあります。
ここでは、よくある状況や心理的ハードルを整理します。
- よくある状況(出社できない、連絡できない、上司に相談できない)
- 「辞めたい」と言えない心理的ハードル
よくある状況(出社できない、連絡できない、上司に相談できない)
適応障害の症状として、出社するだけで強い不安や吐き気、動悸が出ることがあります。
電話やメールで上司に辞めたいと伝えることすら難しく、連絡を先延ばしにしてしまう方も少なくありません。
周囲に理解されにくい症状のため、孤独感や罪悪感を抱えることも多く、「もう無理かもしれない」と感じながらも行動に移せない状態が続きます。
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「辞めたい」と言えない心理的ハードル
心理的には「迷惑をかけられない」「退職後の生活が不安」といった考えが強くなり、辞めたい気持ちがあっても口に出せないことがあります。
特に適応障害の方は精神的な負荷が大きく、些細なことでもストレスが増幅されます。
その結果、無理に出社を続けて体調を崩したり、長期的な休職が必要になるケースも少なくありません。
退職代行は適応障害の人でも使える?
適応障害で退職を伝えられない場合、退職代行を利用することは有効な手段です。
ここでは仕組みや安心して使うポイントを解説します。
- 適応障害で辞められない人が退職代行を利用するケース
- 弁護士対応のサービスを選んだほうが安心なケース
適応障害で辞められない人が退職代行を利用するケース
退職代行サービスは、会社に直接連絡できない方でも辞められる仕組みを提供しています。
適応障害の方の場合、「出社できない」「上司と話せない」といった状況が多く、通常の退職手続きが困難です。
代行サービスを利用することで、LINEやメールだけで手続きが完了し、精神的負担を大幅に減らせます。会社との直接のやり取りを避けられる点が、大きなメリットです。
弁護士対応のサービスを選んだほうが安心なケース
金銭トラブルや未払い残業代など、法的な問題が心配な場合は弁護士対応の退職代行を選ぶと安心です。
弁護士が間に入ることで、会社側とのトラブルリスクを最小限に抑えられます。
特に適応障害で長期欠勤している場合や、労働契約内容に複雑な条件がある場合は、弁護士対応のサービスを検討することが推奨されます。
退職代行を使うメリットとデメリット
退職代行には精神的負担を減らせる大きな利点がある一方、費用やサービスの差といった注意点も存在します。
ここでは利用する際のメリットとデメリットを整理します。
- 退職代行を使うメリット
- 退職代行を使うデメリット
退職代行を使うメリット
- 即日辞められる
- 精神的負担が減る
- 連絡不要
退職代行を利用する最大のメリットは、会社に直接連絡せずに即日辞められることです。
特に適応障害で心身が限界に近い人にとって、電話一本やLINEで手続きが完了する仕組みは大きな救いになります。
自分の代わりに専門スタッフが上司や人事に連絡してくれるため、プレッシャーや不安を背負わずに退職を進められるのです。
また、有給消化のサポートを受けられるサービスもあり、金銭的・精神的に安心感を得られる点も大きな魅力です。
退職代行を使うデメリット
- 費用がかかる
- サービスによって対応範囲が違う
一方で、退職代行にはデメリットも存在します。まず、多くのサービスが2万円〜3万円程度の費用を必要とするため、経済的に余裕がない人には負担となる場合があります。
また、サービスによって「有給交渉まで対応するか」「会社との連絡方法はどうか」など対応範囲が異なります。
安さだけで選ぶと希望するサポートが受けられないこともあるため、事前に公式サイトで確認することが欠かせません。
後悔しないための注意点
退職代行を利用する際には「自分に合ったサービスを選ぶこと」が何より重要です。
たとえば、有給を消化してから辞めたい場合は労働組合や弁護士が運営するサービスが安心ですし、ただ今すぐ辞めたいだけならスピード対応に強い業者が適しています。
口コミや評判も参考にしつつ、費用・対応範囲・サポート内容を比較して決めると、トラブルを避けやすくなります。
焦って選んで後悔しないように、冷静な判断を心がけましょう。
適応障害で退職代行を利用した体験談
私の仲の良い知人(20代男性・SE)も、適応障害で退職代行を利用した経験があるようです。
ここからは、彼が退職代行を利用するに至った理由や、利用して良かった点・注意点について紹介します。
- 上司に伝えられずに退職代行を使ったケース
- 利用して良かった点・気をつけるべき点
上司に伝えられずに退職代行を使ったケース
知人はSEでしたが、適応障害で休職していましたが、復職段階になってスマホを開くだけで動悸が出てしまい、上司への連絡もできなかったそうです。
「辞めたいけれど伝えられない」という状態で追い詰められ、退職代行の利用を決断しました。
LINEで相談したところ、翌日には退職の連絡が会社に伝わり一度も連絡せずに辞められたとのこと。
利用した日は久しぶりに安心して眠ることができ、「もっと早く頼ればよかった」と思ったそうです。
利用して良かった点・気をつけるべき点
退職代行を使った感想を聞くと「何もせずにスムーズに退職できたのが良かった」と語ってくれました。
ただし、どのサービスでも同じではなく、料金やサポート範囲に違いがあります。
知人の場合は有給消化も希望していたので、労働組合が運営している代行を選んだそうです。
結果的にトラブルなく辞められたそうですが、事前に複数のサービスを比較するのが良いでしょう。
おすすめの退職代行サービス
退職代行サービスは数多く存在し、特徴や強みも異なります。ここでは適応障害で退職を考える人に向けて、信頼性の高いサービスを比較して紹介します。
- 費用・特徴の比較表
- 適応障害の人に合う選び方
費用・特徴の比較表
サービス名 | 費用 | 特徴 | 向いている人 | 公式サイト | |
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![]() 【公式HP】 | 退職代行モームリ | 22,000円(税込) | 業界大手/弁護士監修/累計実績4万件以上 | 信頼できるサービスに任せたい人 | |
![]() 【公式HP】 | 退職代行ガーディアン | 19,800円(税込) | 東京都労働委員会認証/一般法人と弁護士の強み | 料金を抑えたい人 | |
![]() 【公式HP】 | 弁護士法人みやび | 27,500円(税込)〜 | 弁護士対応/未払い残業代請求も可 | 法的トラブルが不安な人 | |
![]() 【公式HP】 | 弁護士法人ガイア法律事務所 | 25,300円(税込)~ | 弁護士対応/交渉事もすべて対応可 | 会社と話し合わず円満に退職したい人 |
このように、料金やサポート範囲はサービスごとに異なります。まずは公式サイトを確認し、自分の状況に合ったものを選ぶことが大切です。
適応障害の人に合う選び方
適応障害で退職代行を利用する場合、「即日対応できるか」「有給を消化できるか」「やり取りがLINE中心か」といった点が重要になります。
精神的に連絡が難しいとき、LINEやメールで完結できるサービスは特に安心です。
また、法的リスクが心配なら弁護士対応を選ぶことで不安を解消できます。
自分の体調や希望に合わせてサービスを比較し、最も負担が少ない方法を選びましょう。
まとめ
適応障害で「辞めたい」と思っても、会社に伝えるのは大きな負担です。
退職代行は精神的なハードルを下げ、安心して退職できる手段のひとつとなります。
ただしサービスによって費用や対応範囲が異なるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
「もう無理」と感じたときは、無理に頑張らず、自分を守るための方法を選んでください。
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