「働きたくない」と思ってしまうけれど、病気と診断されたわけでもない。そんな自分は甘えているのか?と自分を責めてしまっていませんか。
この記事では「働きたくないけれど病気じゃない」状態の背景と向き合い方を解説します。原因を理解し、心がラクになる働き方を一緒に探しましょう。
働きたくないのは“甘え”じゃない。理由がある
そもそも「働きたくない」と感じるのはなぜでしょうか?
まずは理由を明らかにしていきましょう。
- そもそも「働きたくない」と感じるのはおかしなこと?
- 病気じゃないのにしんどい状態とは
そもそも「働きたくない」と感じるのはおかしなこと?
「働きたくない」と思うのは、誰にでもある自然な感情です。常にモチベーション高く働ける人なんて、実際にはそう多くありません。
しかし、日本社会では「仕事=義務」とされやすく、そう感じる自分を責めがちです。働きたくないという気持ちは、怠けや甘えではなく、心のバランスが崩れているサインかもしれません。
まずはその気持ちを否定せず、受け止めましょう。
病気じゃないのにしんどい状態とは
病院に行っても診断はつかず、薬も処方されない。でも気力が出ない、身体が動かない。
そんな「未病(みびょう)」の状態にある人は少なくありません。特にメンタルの疲れは、数値化できないために見過ごされがちです。診断名がないからといって、元気なわけではありません。
「病気じゃないけど働きたくない」と感じているなら、それは心が疲れている証拠。放っておくと、本当に病気になってしまうこともあるのです。
働きたくない気持ちの背景にある5つの原因
働きたくない気持ちの背景にある5つの原因を見ていきましょう。
- ①今の仕事にやりがいを感じない
- ②職場の人間関係にストレスがある
- ③仕事が向いていないと感じている
- ④疲労・睡眠不足など体調面の不調
- ⑤働くこと自体に疑問を感じている
①今の仕事にやりがいを感じない
毎日同じ業務の繰り返しで、成果を実感できなかったり、自分の仕事が誰かの役に立っていると感じられなかったりすると、働く意味を見失ってしまいます。
「何のために働いてるんだろう」と思う日が続けば、当然モチベーションは下がり、「働きたくない」という感情につながります。やりがいのなさは、心のエネルギーをじわじわと削っていくのです。
②職場の人間関係にストレスがある
人間関係のストレスは、精神的に大きな負担になります。上司の圧力、同僚との軋轢、孤独感──そうした状況が続けば、職場に行くこと自体が苦痛になります。
「あの人に会いたくない」「また理不尽に怒られるのかも」と思うだけで体が重くなり、出勤ができなくなることも。
③仕事が向いていないと感じている
「この仕事、自分に向いてないかも」と感じると、毎日の業務が苦痛になります。苦手なことを無理に続けていれば、当然ストレスがたまりますし、自信も失いやすくなります。
得意でもなく、好きでもない仕事に日々時間とエネルギーを注ぐのは、誰にとっても辛いことです。働きたくないという気持ちは、職種や働き方が合っていないサインかもしれません。
④疲労・睡眠不足など体調面の不調
身体が常にだるい、眠っても疲れが取れない──そんな状態では、働く意欲が出なくて当然です。慢性的な疲労や睡眠不足は、脳の働きを鈍らせ、思考力や判断力も低下します。
体力がないと、気力も湧きません。病気ではないと思っていても、体の不調が積み重なれば、心の元気も失われていきます。
⑤働くこと自体に疑問を感じている
資本主義社会では働くのが当たり前とされていますが、その前提に違和感を覚える人もいます。「お金のために自分の時間を売るって、どうなんだろう」と感じたり、「そもそも仕事って必要なの?」と考えたりすることは、自然な疑問です。
こうした根本的な問いに向き合うことは、悪いことではありません。働きたくないという気持ちは、社会のルールに馴染めない人が感じる正直な感情でもあります。
無理に働く前に考えたい。自分を壊さない選択肢
「仕事がつらい、行きたくない」と思ったら、まずは我慢するのではなく、以下のように考えてみましょう。
- 「甘え」ではなく「サイン」と受け止める
- 休む・働き方を見直すことは立派な選択
- 向いている働き方を探してみる
「甘え」ではなく「サイン」と受け止める
社会ではがんばることが美徳とされがちですが、ずっと頑張り続けるのは不可能です。働きたくないと感じている今の自分は、甘えているわけではなく、心が疲れて助けを求めている状態です。
自分を責めるのではなく、「あ、そろそろ限界かもしれないな」と立ち止まる勇気を持ちましょう。それが自分を守る第一歩になります。
休む・働き方を見直すことは立派な選択
「一度レールを外れると戻れない」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
正社員にこだわらず、短時間勤務やフリーランス、在宅ワークなど、自分のペースに合った働き方はたくさんあります。
一度休んで、心と体を整えてから働く道を選ぶのも立派な選択です。人生は長いので、無理して走り続ける必要はありません。
向いている働き方を探してみる
自分に合った働き方を知るには、「どんな環境ならストレスを感じにくいか」「どんな仕事なら続けられそうか」といった視点が大切です。
リモートワークで人間関係のストレスを減らす、週3勤務で体力の負担を軽くする、など選択肢は広がっています。
転職サイトや適職診断を使って、無理せず働ける職場を探すこともおすすめです。
気持ちが軽くなる考え方と行動
「働きたくない」と感じたときは、自分の考え方や物事の捉え方を見直すことも大切です。心をラクにするヒントをいくつかご紹介します。
- 他人と比べすぎない
- 「働く=正解」だけじゃない社会に気づく
- 自分なりの“ちょうどよさ”を見つける
他人と比べすぎない
SNSや周囲の人と比べて「自分はダメだ」と感じてしまうことは多いですが、人にはそれぞれ違うペースがあります。
誰かと同じように働けなくても、それは劣っているということではありません。自分にとってのちょうどいい働き方を見つけることが大切です。他人の物差しより、自分の感覚を信じましょう。
「働く=正解」だけじゃない社会に気づく
働くことは大切ですが、人生のすべてではありません。育児や介護、療養、自己成長のための時間も、立派な生き方です。
「働いてないから価値がない」といった考え方から自分を解放していいのです。社会は少しずつ多様性を認める方向に変化しています。あなたも、自分に合った生き方を選んでいいのです。
自分なりの“ちょうどよさ”を見つける
フルタイムで働くことだけが正解ではありません。週2〜3日だけ働く、好きな仕事だけ請ける、季節労働で休みを多く取る──そんな生き方を選んでもいいのです。
「無理せず働ける」を基準に、自分にとって心地よい働き方を見つけていきましょう。自分にやさしくなれたとき、きっと前より少しだけ、人生が軽くなるはずです。
まとめ|「働きたくない」は心の声。もっとやさしくなっていい
「働きたくない、でも病気じゃない」という状態は、とてもつらいものです。周囲に理解されにくく、自分でもどうしたらいいかわからず、ひとりで抱え込んでしまいがち。
でも、その気持ちは甘えではありません。心が疲れているだけです。あなたが今必要なのは、無理をすることではなく、自分にやさしくすること。
「がんばらない働き方」は、決して逃げではありません。
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